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4回目 テニスのノーグリップ・ノーフォーム指導 運動におけるフォームの解釈

指導法

はじめに
当クラブはグリップからフォームまで矯正して行く指導であると思われており

今のトレンドはノーグリップノーフォーム指導指導法が主流だから
古い指導法だという話を聞きました。
実は当クラブはノーグリップノーフォーム指導なのですが、
ちまたの解釈と大きく異なると感じてレポートします。

テニスにおけるフォーム指導とは

経過分析の指導とも言われ
見本となる成功した選手などのフォームを参考とし
それを模倣した指導です。

1970年台後半まで綺麗なフォームが基本とよく聞きました。
当時、お手本として多く引用されたのが
ケン ローズウォールなどがあり

昔の強い学校の特徴は
「みんな同じフォームをしている」という
考えで一致してました。

テニスにおけるノーフォーム指導とは

プレイ&ステイなどの指導手順に謳われているはずです。
コントロールしたいボールを意図通りに動かすため
それに集中している状態で目的を達成します。

脳が身体の誤差を埋めようとする作業しているんです。
これをフィードバック制御といいます。

この時点では身体の形(フォーム)と言うものには意識してはいけません。
よほどでなければアドバイスもしてはなりません。
特にフォームを教えてはいけません。

なぜなら脳の作業を邪魔してしまうからで
よってナチュラルな運動神経を構築するため
グリップや構まえなどの余計な情報は与えないのです。
「こうするんだよ!という簡単な視覚情報が主です。」

目標運動は小さな過去の経験動作を元に完成されて行き
エクササイズは全てテニスの動きに近いものを多数経験させます。

この時点でも脳の学習の邪魔になるので
フォームを教えてはいけないのです。

失敗経験も重要な情報の為 後の身体動作の修正に役立ち
この時、選手にフィードバックに集中させるため
指導者は静観しており
よほどでない限りアドバイスをしてはいけません。

大まかな本人なりの動作ができて来たら
フィードフォワード制御というかなり誤差が少なく
運動動作が可能となります。

この時点あたりから身体的能力や
機能的弱点を考慮し動作修正をしていくので
言語や簡単なアドバイスの量が増えます。

ノーフォーム指導は脳の学習を理解する必要があるのです。

これを機能分析の指導と呼びます。

本来フォームを教えると言う事は見本となる動作の
外見的習得を指すものに対して
ノーフォーム指導は脳と身体運動誤差を埋めていき

機能的なエクササイズなどの運動動作から
効率的な打球動作を構築して行き
形で覚えるものではなく運動機能から
習得しているものです。

近年細かいアジリティーステップのトレーニングや
ファンクショナルトレーニングなど

打球フォームに近いものが
多く取り入れられているのは

機能的に学習する目的です。

経過分析と機能分析の指導の違い

まとめると
フォーム指導  =見本となるフォームの模倣
(経過分析の指導)

ノーフォーム指導=フィードバック制御に基づいた
         ボールコントロールの達成と機能動作向上
(機能分析の指導)
となります。
※これにゲームの要素が入ると
ゲームベースドオンアプローチとなります。

ノーフォーム指導はプレイに柔軟性がある

ノーフォーム指導で習得するとあらゆる動きに柔軟性があります。
背面打ちや股抜き 利き手でない方での打球など

どんなフォームでも自在に打てる事に近づけます。
※まぁ〜あくまでも理想論で全員そうなればいいのですが(苦)

ちまたのノーフォーム指導は個性と言われる動作を優先するのは
わかるのですが、その動作しか出来ないワンフォーム指導になってしまい
逆に個性の枝葉を狭めて行っているように感じます。

その打ち方でないと崩れてしまう。
新しい打ち方が全く習得できない。
これが現実ちまたのノーフォーム指導になっていないでしょうか?

このシリーズへのリンク

序章 テニスのノーグリップ・ノーフォームの指導 前章
1回目 テニスのノーグリップ・ノーフォーム 指導現場の現状
2回目 テニスの私が学んで来たノーグリップ ノーフォームとは?
3回目 テニスのノーグリップ・ノーフォーム 運動におけるグリップの解釈
4回目 テニスのノーグリップ・ノーフォーム 運動におけるフォームの解釈
最終章 テニスのノーグリップ・ノーフォーム まとめ

何が形(フォーム)で教えるのに当たるのか?
形を教えてはいけないのか?

今日の写真/理学療法士
怪我のフォローと練習中の動作確認目的で
理学療法士に来て頂きました。
2名の膝の怪我の原因が股関節周りの動作ではないか?と
分析できてきました。
病院で治療を受けても原因となる動作を特定しないと再発するのです。
次回、防止策のトレーニングメニューを持参戴けるそうです。

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