今日の動画は教えすぎによる恐るべき後遺症について
教えすぎをオーバーティーチングといいます。
一見熱心なコーチ・保護者ですが
教えすぎている場合があります。
これは運動学習機能をマヒさせ
自分で考えられないように
なるばかりか
運動感覚で考える事と
フォームを考えるの違いが
わからないので
すぐ指導者に助けを
求めるようになります。
オーバーティーチングに気付く方法
オープンクエスチョンと
クローズドクエスチョンがあり
クローズ=一方的に話して選手は返事しかしない
オープン=会話なので選手からの質問・返答がある
もしコーチや保護者の会話で
選手が「ハイ」しか言ってないなら
自分で考えさせないで
指導者が全て1から10まで指示して
理想の運動を習得させようとしており
オーバーティーチングと言えます。
つまり自分で考える隙間を
与えていないんです。
教えまくると上手くはなります
確かに事細かに指導すると上手くなります。
オーバーティーチングの選手の特徴は
上手いジュニアが多いのは確かで
全てのショットは完璧なまでに作られており
試合も良いところまで上がります。
しかしながらその過程は下記のようです。
例に出せば
初心者にフォームを綺麗に教えようとし
習得中(運動学習中)に
ちょっと動作が違うと口を挟みます。
「そこは違う!」「もっとこうや!」
フットワークから何から
理想の型を植え付けようとして
少しでもずれると注意します。
なので綺麗に上手く
仕上がっては行きますが
これは自分で考える事
(運動学習)ができなくなるんです。
そんな事ないですよ
自分で考えられてますよ
このような反論は
何度も聞きました。
実際に勝ててますし……
しかし考える部分が違うんです。
思考で考えられても
身体で考えられなくなるんです。
つまり脳内で
考える部分が異なります。
頭で考える=思考
身体で考える=運動学習
この運動学習を
フィードバック制御と言います。
これはあらゆる問題が起きても
自分で運動回路を構築・修正し
融通の幅を広げていくのです。
高学年になって
厳しい局面を迎えた時に
その問題のシーンを
垣間見ることができます。
フォームではなく運動として
臨機応変に対応できない場面を
その機能を使用せず
コーチや親が口頭で指示して
教えたので
運動学習機能が破壊されたも同然
結果は自分で考えられないんです。
じゃあ自分で考えさせます!
ここからが恐るべき
後遺症についてです。
すでにフィードバックする
習慣が乏しくなっていた場合
高学年は理論で説明できますが
低学年には理屈が伝わりません。
今まであれこれ指示されて
練習指してきたのに
「自分で考えろ」と急に言われても
おそらく
自分の感覚=運動学習に気がつかないでしょう。
結果はフォームなどを考え出すんです。
これが恐るべき後遺症です。
本人は一生懸命考えています。
しかし綺麗なフォームでボールは
ホームランを連発することになります。
この場合は時間をかけて
自分の感覚
目標に対しての
誤差修正する習慣=フィードバックに
気づかせることです。
そこでフォーム(動作)を
指導すると悪循環になります。
指導者は脳内が見えなければならない。
選手を指導しているときに
運動学習過程で
脳がどの部分に意識があるか?を
理解していないとダメなんです。
選手が運動学習に
集中しているときは
話しかけてはいけません。
しかし行き詰まった時に
ヒントを与えてフィードバックさせ直すんです。
講習でもオーバーティーチングの
警鐘を鳴らしています。
テニス協会やフォーラムなどの講習でも
オーバーティーチングの問題を毎回のように
説明されてよく聞きます。
しかしながら
その意味が浸透して
いないように感じます。
なぜなら多くが脳学習の
知識がない受講者が多いからです。
結果、スクールの現場では
自分で考えろ!
観て学べ!
などの指導が多いですが
大半が放任・野放し状態です。
それを観た保護者は
自分で子供を指導します。
やはり親子ですね!
どこのご家庭も
感情になり厳しい口調の
クローズドクエスチョンです。
結果オーバーティーチングになり
上手だけど将来的に
融通の効きそうにない
プレイになります。
※オールラウンドにプレイ出来るから
融通効くのとは違いますよ
そんな選手を診たコーチたちが講習で
オーバーティーチングの
警鐘を鳴らすのでしょう。
この悪循環は今後も続きそうです。
一見熱心なコーチ・親のようでも
会話を聞いてみてください。
選手は返事しか
してないんじゃないですか?
それは運動学習機能が
破壊されるかもしれませんよ!
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